月−ツクの精霊 [堂本剛]
中秋の満月
新暦9月15日頃は二 百二十日台風の注意日の二百十日に次ぎ
台風がやって来る
旧暦の八月十五日は中秋の満月
そう童謡の十五夜お月様です。
私たち日本人は季節と自然とともに暮らす民族です。
月を愛で花の移ろい虫の鳴き声で
誕生と死を見てとり、命の尊さを叩き込んできた。
故にパーフェクトにまん丸の満月より
十三夜の月を最も美しいと感じる
満月の明日から欠け始める切羽より
その一歩引いた美に惹かれる控え目さは、外国人からみると
日本人らしい・・・になるんだと思う。
昨日からリリースしたばかりのCD
月ーツクを静かに流し部屋の窓から眺めている
街の灯りは人の暮らしと命の証だが
山並みから上がる風情は無い
だけど、このメロディーの世界観は
確実にあの地、平城宮跡の
大自然へ連れていってくれる。
闇を縫うように自分の回りにまとわり
心に沁みわたる
月の奇麗なこの頃に届けてくれたセンスに
感謝です。
願わくば、古代人の叡智
台風の到来のもっとも高い
二百十日の野外LIVEはね・・・
先人の教えです。
「現在の平城宮跡」より
月と群雲(むらくも)の対
これも日本人の美意識
雲が月を隠したり引き立てたりその風情を愛するのです
桜と風で散り際の美を愛するのと似ている
ことわざとしては
月に叢雲(むらくも)
花に風
奇麗な眺めに邪魔が入り
自分の思うままには
させてもらえないことのたとえ
無情だよね。
雲が美しい・・・。