二月堂「灯と闇」 [SHAMANIPPON]
shamanippon的ガイドmemo
東大寺・二月堂「灯と闇」
「にひ」の背景映像の蛍が気になる。
子供の頃夏休み滞在した、田舎には当たり前にいた。
蛍くん最近は見てないです
なんと奈良市内で蛍が飛ぶのです。
イベントなどで放たれ飛ばさせられるのではありません。
大仏蛍と呼ばれますが源氏蛍が生息してるのです。
二月堂への裏参道の遊歩道に出現するとの情報をもとに探しに行きました。
広大な東大寺、真っ暗な上土地感もなく心細い限りです。
行きに選んだのは大仏殿正面から右へそれる通常の表参道、
案内版を頼りに二月堂へ向かうが暗闇を突き進むのにためらいが出始める。
木立に入ると月灯りも途絶え真っ暗です。
突然目に入ったのが豪勢な灯り群。
夜の二月堂は常夜灯でキラキラ目立つし観光客の声も聞こえて安心する。
実は隠れたナイトスポットなのでした。
カタチ色々な常夜灯で向かえてくれます。
まさか漆黒の地の奥にこの世界があるとは夢にも思わなかった。
灯りを見て気持ちが安すらぎ、勢いがついて裏参道の遊歩道へ繰り出す。
人気のない裏参道は自分一人下り始めるがヤハリ心細い、
月夜なので闇夜ではないがお寺さんの屋根瓦が魔物に見える。
左に小川が流れ、なんとなく薄暗く湿気もあり
蛍のいそうな、それらしい雰囲気なのだが保証はない。
その場所は解るものです。
橋の傍に人の気配、諦めて帰る二人連れを見つけ、その人たちのいた場所へ移動。
今夜の大本命
蛍
そして見つけた。
呆気ないほど簡単に見つけてしまった。
ゆらゆら飛行する蛍です。
自分のチカラでは到底デジカメでは写せません。
画像下の横長い「点」が蛍。
一匹と思いきや目が暗闇に慣れ集中してくると茂みに3匹飛んでる。
その内の一匹が川から離れ自分にめがけて飛んで来る。
明るい街灯の下で飛行するが、じっとはしてない。
パニクる自分、そして写したのが
蛍がどこにいるの解らない大騒な絵になってしまった。
暗い中をふぁ〜ふぁ〜舞うのは幻想的かつ詩的で感動なのに
明るい場所の蛍は発光せず緑の羽を持つ昆虫でしか無かった。
幻滅かつ暴力的、右手で写しながら無意識に左手が捕獲しようとする自分です。
灯りは昼間の顔を隠し、想いだけが灯る
行灯のボォーっとした光は心が落ち着く
イヤなこと見たくない事が消えて
ホンワカと灯りだけが灯る
二月堂の灯りはそれを教えてくれた。
闇を飛ぶ蛍を美しいと感動し、安らいだのに
いざ手に届く近さの明るい場所で実体を見てしまうと
他の虫と変わらない行動に出てしまう。
背中合わせの二面性。
「灯」と「闇」はそんなことを教えてくれた。
もうひとつの[hikari]と[kage]でした。
奈良の夜は虫よけスプレーとミニ懐中電灯の携行は必須です。
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