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真面目な話 [因縁な話]

真面目な話
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昨日8月6日は広島原爆記念式典にアメリカルース駐在大使が出席した。
米国高官の出席は前代未聞のことです。
しかし本国広報官僚からの「謝罪無し」が伝えられた。

都会に住む自分にとって「死」と直面することは殆どない。
一羽の雀の死にさえ心臓が止まり、足がすくむ
そして遠回りし、避けて過ぎようとした。
5、6歩先に進み動けなくなる。
この雀はアスファルト上で土に帰ることもできず、カラスか野良犬、野良猫にいたぶられるのだろうか。
誰の記憶にも残らず,消えるのか。

そう思うと愛おしくなりせめて自分は忘れないでいようとカメラに収めた。
恐る恐るかなりビクツキながら夢中でシャッターを押して逃げた。
 
 
原爆ドーム白黒RIMG1204.jpg
「熱い・痛い・苦しい」姉とは思えない全身焼けただれ姿で一晩中絶叫するのを5歳の記憶に残ってた。
街中の強烈な死臭とうめき声の恐怖を昨日のことのように語る。
65年前の8月6日の惨劇を元野球選手の張本勲氏の話はその痛みの語りに涙が止まらなかった。
ヒロシマ・ナガサキだけがこの宇宙の中で知る地獄図を生き証人として語り継がなければならないその使命感からのインタビューでした。
そして、番組の解説を担当される鳥越さんからは「アメリカ国内でのヒロシマ・ナガサキへの関心の無さ」を聞かされた。

知らないのである。知らされていないです。

もしくは「原爆投下は戦争を早め多くの犠牲から救った」という詭弁が蔓延している。
さらに怖いと思うのは現代のこの国の若者がほとんどアメリカ国民と変らない「そんなことがあったんですか?」と報じる。

ニュースは取り上げ方で極端な情報提供にもなる。
そこが恐ろしい。

更に鳥越さんから知らされたのは現職広島市長の秋山さんがアメリカ在住の頃大学で教鞭をとる傍ら、秋山プロジェクトを立ち上げた事実。
アメリカでもローカルTV,地方紙の新聞記者を私財を投じて広島へ派遣、取材させ本国で報じるという地味だが草の根の活動をされた経歴の持ち主なことを紹介した。
チェ.png
ゲバラを思い出した。教育なんだよね、何も理解できない、偏見を持つ人間も「あの場所」に行くとその風景と空気の中に「何か」言葉に表現しきれない霊気と伝言が存在する。
[ひらめき]
自分がブタペスト、中でもドナウ川から感じた「哀しみ」はあの場所へ行かなければ解らない。
真実の理解はそれかでも遅くないと。

昨年訪れたヒロシマで感じたものにもう一つの現象がある。
原爆ドームの横を流れる元安川の川べりに座り本を読む女性が
セーヌ河に寛ぐパリジャンヌのように見えたという不思議です。
その方は決してアメリカ人女性では無いと決めつけた不思議です。
此の地へ訪れるのが圧倒的に欧州、韓国の方が多かったのも事実ですが。
ヒロシマの痛みを尋ねてくるのはフランス人が多いのです。
日本の痛みを「パリ陥落」という共通の痛みを知る国だからなのかなぁ。

堂本剛が海外LIVEへの要望に、NYよりPARISを選ぶ理由。
繊細な魂の直感は正しいのかなとも思うのです。

真面目な話を敬遠する風潮を止めなければならないし
少数でも歴史の事実に心を揺さぶられる「次世代の人々」をニュースが取り上げなければ
一体誰が伝えるのだろう。




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