俳句１７文字の宇宙 [平城宮跡LIVE]
楽曲のリリックが極端にシンプルになった１９７１年
「ジョンの魂」となって残った
『LOVE」であり「imagine」として不滅になった。
俳句への開眼は当然ヨーコさんの影響
ハウスハズバンド時代、特に１９７７年〜１９７９年にかけて
軽井沢滞在時に日本語、禅画、日本の伝統芸能、尺八、笛、
そして俳句に魅せられた。
１７文字の一行に込められた無限の内なる言葉の宇宙
彼は俳句を装飾的なポエムとは呼ばずポエトリー（poetry)散文とし
直感の世界を言葉に代えて１７文字の世界最短の詩歌にのめり込む。
韻文として一定の韻律をもち、形式の整った文章にしない。
字余〜〜の自由と解釈したのかな。
ビートルズの頃から「禅文化」「仏教」の世界の「空」に造詣があり
ヨーコという奇跡のパートナーを得て日本文化に同化していく。
NYでのインタビューでも
『ジョンの魂』はシンプルでストレートで、
それが僕が常に求めているものだ。
僕にとって最高の詩は俳句だし、
最も優れた絵画は禅画だ。
ジョンの描く絵はシンプルな線画、毛筆と墨の世界で遊びます。
落款は「蛇雲玲音」
日本風に苗字から名前のたて並びで清書するとこうなる。
漢字の意味が気になる。
蛇は西洋では邪悪の象徴（エデンの園でイブをそそのかし知恵の林檎を食べさせたのが蛇）
蛇は東洋では脱皮と成長を繰り返す変化と進化の象徴
雲も人の力も手も及ばない自由で気ままな自然現象
どちらも束縛と強請を拒むイマジネーションがある
玲音・・・玲は玉がふれあい美しい音をかなでるさま、
音楽への尊敬が込められている気がする
ＬＯＶＥ〜訳詩オノヨーコ〜
愛とは真実 真実は愛
愛とは感じること 愛を感じること
愛とは愛されたいと思うこと
愛とは触れること 触れることこそ愛
愛とはさしのべること 愛をさしのべること
愛とは愛さられるように頼むこと
愛とは君 君とぼく
愛とは知ること ふたりが存在することを
愛とは自由 自由は愛
愛とは生きること 愛を生きること
愛とは愛されることを 必要とすること
韻を踏む、最近RADIOでもちょっと言葉がかぶり
韻律的遊びに見えると「韻を踏んだわけじゃない」
と言い訳をするんだよね、
禅問答のような言の葉が連なる
Poetryな美我空たち
美我空・・・ビガク
美しい我の空・・・そら
美しい我の空・・・くう
真っ白な全てで
真っ白を描くビガク。
真っ白を求めて
真っ白を求めないビガク。
平城宮跡の石舞台の上で描いた「美我空」と「剛紫」
奈良の墨・奈良の筆・吉野和紙そして奈良市の協力で。
書道という日本文化へ傾斜する剛さんのアート
墨字で描く落款は「剛紫」
寝転びて ３６０°の空に吸われし
１５の心だったんだ。
