スワンソング

もうひとつのMステ。
音楽事務所と芸能プロダクション 。

22日のニュースで
ＧＬＡＹが移籍前のマネジメント会社に著作権裁判で勝訴した。
敗訴した同社が２３日、控訴する意向を報道各社に発表。
ファクスで「内容を非常に不服として、弁護士と相談の上、控訴準備中」としている。
東京地裁は２２日、「ＨＯＷＥＶＥＲ」など１４７曲についてＧＬＡＹ側に著作権があるとし、同社に未払いの印税や専属契約料など約６億７０００万円の支払いを命じていた。 

大人の汚い事情は「音楽事務所」でもある。
音楽事務所はミュージシャンの音楽性を育てるものだがそうでも無い事情がGLAYの真実で露見したのでした。
以前に読んだTERUのインタビューが思い出された。

「結局お金だけのつながりだと離れていくのがスタッフ、不安を抱えながら待ち続けるてるのがファン」

Mステでファンを前にして楽曲を歌う彼らの無上の喜びが溢れる画面を見ながらその空気に感動すら覚えてしまった。

音楽が救い繋げている、そんなシーンだった。

ネットでの検索でGLAYは
バンド名が出身の函館の冬の空の色ROCKの黒でもないPOPの白でもないGRAY（灰色）を遊んだというのも初めて知る。
そしてメジャーデビュー曲が「RAIN」なんだね。。。。

そんなことを思いながらの西のRADIOを聞いていてアイドル事務所のタレントが真面目に音楽をすることに対する周囲の困惑ぶりが語られた。

Mステで見たのはまさに、芸能プロダクションと音楽事務所だった。

歌は３分間のドラマです。
新曲を披露する彼らを見てドラマの役に入りモノガタリを演じるような錯覚を見た。

ソンナチイサナイシニ
ミライゴトウリワタスキミガカナシイ

の続編のような

ヒザヲオッテナイタ

芸能プロダクションとして
デビューのあの頃の世界観を
30歳からもの続くであろうその先の
未来をも見せてもらいました。

一粒で２度美味しい。。。て事です。

それにしても断末魔の詩に、満面の笑顔のジャケ写
軽やかなダンス、瀕死に見えない白鳥バックダンサー
見つめ合い唄う男と男

なんか変だよ、芸能プロダクション！

何か足りない・・・・
そう山下達郎のメロディーじゃないんだよね。

「硝子の少年」は山下ワールド。
演歌までいかない「昭和レトロ」の哀愁が心地よい。
そんな突っ込みを入れた自分です。

  

陽焼けと潮風に晒された「中華　浜来軒」ののれん

店内はカウンターにスチール製の足に木天板の４人がけテーブルが５つ

客は彼ら二人以外はいない。

老婆に出された親ゆび「支那そば」に手も付けづに黙り込むふたり。

耐えられず先に言葉をこばしたのは男

男：いつからここのゆで卵△になったの・・・？

小首をかしげ考えてる風の表情が一瞬、曇り眉をひそめて諦めるように応える

女：あなたが前に来た時からだから３年前からじゃないのかな？・・・

男：海苔も無くなってる。変わっていくんだねこんなところでも

男の向けた眼差しに対し、その奥を覗き込むように

女：変わらないのは瞳だけね。肌の色も、髪型も、洋服も私の知らないモノばかりですもの

男の全身へ視線をずらしながらたたみかける言葉に都会の流行をこの町に持ち込んだ自分にようやっと気がついた男は言い訳もしない。

男；痩せたよね、君は。

少女の頃のふっくらとした頰とヒマワリのような笑顔はすでに面影も無く、30歳の女の顔には

憂いと影を見せ、凛とした意思が通り美しい。

女は最後に眼を止めた唇に視線むけたまま

女：言葉もテレビの中の人みたいなしゃべり方になっているもの

男；君のそのワンピースは同じだね、俺が一番好きやったのや、まだ持っていたんか

提灯そでに細かいレースが巡らされ、胸元のピンタックは息苦しいほど詰まり真ん中に可愛らしいリボンが飾りについている。

白い木綿のワンピースは汗しみも、ほつれもなく新品なのに形は遥か昔のままで着ることの少なさを物語る。

色白の女には白は同化し辛うじて見える鎖骨がその細さを強調していた。

女：このワンピースだと安心だったんでしょう。他の誰かに胸が見えないから・・・

男：束縛はもうしない、幸せになってほしい。

コクリと頷く女

場面は波止場

ほとんど乗船客もいない連絡船の出航に別れのテープも紙吹雪も無い。

旧態然としたスピーカーからながれる蛍の光はあまりにも陳腐でこの町の寂れた経済状況が見てとれる。

デッキに姿を表わす男

桟橋に立つ白い女の姿

潮騒の中波が泣く。

 

 

桟橋を見つめる男の右手に舟酔い止め用に買った

「都こんぶ」が握りしめられている。

 

口ずさむ男

 

いくら好きでもあなたは遠い　

波の彼方へ行ったきり・・・

 

 

デッキを見つめるる女は胸に下げたチェーンを手繰り出した

「ロザリオ」が握りしめられている。

 

口ずさむ女

 

湖は色を変えたのさ　

 

君の瞳のエメラルド

 

逢いたい君に逢いたい

 

湖に僕は膝まづき

 

翠の水にくちづける